生を終えた猫たちがばけねことなって暮らす「ばけねこのくに」。主人公のばけね
こ・つみれは、迷いこんできた元飼い主の女の子と、ばけねこのくにで楽しく過ご
します。
しかし、この「ばけねこのくに」には、ある秘密があって…… 。
本作は、11年著者と過ごし、去年病気で他界した愛猫を想い制作しました。自分
と過ごした日々を幸せだと感じていたのだろうか、と亡き愛猫を思い浮かべる時
の、喪失感、寂しさ。この絵本が、コミカルでふしぎな猫達の楽園への体験と共
に、家族を失って悲しみ続ける誰かの心に響けばよいと思います。
シイナフユコ
神奈川県出身。多摩美術大学で油画を学び、卒業後は地元公民館で子どもたちを対象に、絵画教室の講師を5年ほど勤めました。
作品制作からは離れていましたが、生徒たちの独創的な作品に感化され、自分の作りたい気持ちと向き合うようになりました。中学時代、愛猫「ゆず」と出会い長く生活を共にしました。去年別れを経験し落ちこんでいましたが、思い出を糧に読者へ共感してもらえるよう制作に励んでいます。
ファンタジー、SFの世界を描いた作品に惹かれます。
かわいらしくも癖のあるキャラクターや世界観を好み、自分の作品にも反映していけるように邁進しています。お絵描きと猫が大好きで、腰痛持ち。